説明しない勇気
医師と面会するMR・MSLの教科書
ー質問型交渉術マニュアルー
近年、製薬会社の担当者を取り巻く環境は大きく変化しています。会社からの厳しい要求、しかし本当に説明したいことは現場では話せない。そして医師からの冷たい視線…。
本書は、製薬企業のMR(医薬情報担当者)、MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)、メディカルアフェアーズの担当者など、“医師”という最難関の顧客と向き合うビジネスパーソンに向けた実践的な交渉の教科書です。
筆者自身が現場で培ったリアルな交渉術を体系的に整理。そして、医師の関心を引き出し、信頼関係を築くプロセスを具体的に解説。
読者が自らの可能性を再発見し、次の成果へとつなげるための道標となる一冊です。
Q&A
Q1. 新人MRや若手MSLでも理解できる内容ですか?
A1. はい。本書は専門用語に頼らず、具体的な内容を一般の方々にも分かるような表現で解説しています。初めて医師と面談する方でもスムーズに実践できるよう、基本からステップを追って学べる内容です。
Q2. 医師対応以外の場面でも役立ちますか?
A2. はい。質問型交渉術は、相手の本音を引き出す原理原則です。従って、医療現場に限らず幅広い業種の顧客対応にも応用できます。特にハイレベルで難易度の高い顧客を対象にビジネスを行う皆さんにとって役立つ内容です。
Q3. 医師から反論されると、うまく切り返せず終わってしまいます。この本を読めば解決できますか?
A3. 本書では反論への対処方法を詳しく解説しています。そして反論の裏にある本音やニーズの引き出し方、対話の主導権を取り戻す方法などを詳述しています。本書を読み進めることにより「反論=チャンス」と捉えられるようになります。
Q4. クロージングが苦手なのですが、この本では解説されていますか?
A4. はい。本書では、どのような言葉を使いどのような順番で話題の進めてクロージングするかを詳しく解説しています。そしてクロージングの極意についても説明しています。本書を読むことにより、クロージングが“怖い場面”ではなく、“一緒に前へ進むステップ”に変わっていきます。
目次
説明しない勇気
医師と面会するMR・MSLの教科書
ー質問型交渉術マニュアルー
はじめに
〔基礎編〕
第1章 なぜ「説明しない」勇気が必要なのか?
1 「医師」という最難関の顧客 6
2 説明すると反論され、説得すると怒られる
3 説明したいことは話せない「MR」
4 「MSL」にできること、できないこと
5 医師の6つのタイプとその特徴
6 診療科別にみる医師の性格と思考タイプ
第2章 「質問型交渉術」のフレームワーク
1 人は思った通りにしか動かない:AIDMA理論よりシンプルな考え方
2 「質問型」では質問が重要ではない!:SPIN話法との違い
3 好意・質問・共感
4 現状、欲求、解決策、欲求の再確認、提案
5 3つの言葉「なぜ?たとえば?ということは?」
6 究極のプレゼンテーションとは
7 クロージングの極意はクロージングしないこと!?
8 クロージングで使える「否定疑問文話法」
9 トークスクリプトの作成とロールプレイの実施
10 部下や上司にも使える「質問型」
第3章 交渉のマインドセット
1 重要なのはあなたの「心」
2 交渉前のスタンバイ
3 売るための秘訣
4 ほめ上手になるためには?
5 営業はGIVE & TAKE?
6 販売志向とマーケティング志向
7 ポジティブ思考になるための一番簡単な方法とは?
8 「ありがとう」と言われるために
〔応用編〕
第4章 反論への対処法
1 反論とは何か?
2 反論の3分類
3 あるアドバイザリーボードでの出来事
4 機転の良い切り返しは必要か?
5 反論は〜〜する
6 必殺「○○のトリプル」
7 反論対処にも使える質問型フレームワーク
8 受け答えの接続表現にはこれを使え!
第5章 謝罪の極意 ~ピンチこそチャンス!~
1 人はなぜ怒るのか?
2 謝り方で全てが決まる:謝罪の目的とは?
3 悪い謝罪、いい謝罪
4 謝罪の極意
5 謝罪はコミュニケーション
6 謝罪に用いる「魔法の言葉」とは?
7 ピンチをチャンスに!
第6章 成功する「WEB面談」
1 WEB面談の現状と重要性
2 成功するWEB面談の事前準備
3 WEB面談での効果的なコミュニケーション
4 WEB面談基本マニュアル
5 WEB面談のトラブル対策とスムーズな進行術
6 これからの医師との関係構築の新常識
〔法規・マーケティング編〕
第7章 法律、規約、コードは怖くない、質問型交渉術
1 実務に活かす薬機法と販売情報提供ガイドライン
2 製薬業界のルールとSOPの運用
3 刺すのは誰だ?なぜMRの不適切ディテールは報告されるのか?
4 臨床研究法への対応
5 全ては「お役立ち」のために
第8章 マーケティング:医薬品の売れていくための仕組みづくり
1 マーケティングとは?
2 3C分析
3 SWOT分析
4 マーケティング・ミックス(4P、6P)
5 現場でできることは何か?
6 講演会を企画する
7 臨床試験を成功させる
8 「エビデンスに基づく医療」に貢献するために
おわりに:交渉を成功に導く3つの絶対法則
読者レビュー
★★★★★ 姿勢と思考の大転換!
「今日はこの先生に何を説明しようか」ではなく「今日はこの先生から何を聞こうか」という思考の切り替えが医師との面会においては大切であると本書の冒頭でサラッと力強く説明している著者の熱量に導かれるままあれよあれよと読み進めて一気に読了。話をしようとするとすぐ遮られ、逆効果となってしまう「最難関の顧客」である医師との向き合い方は、「説明しないこと」つまり「質問」によって自身が学んでいこうという姿勢と思考の大転換が必要だということ。なるほど営業トークが上手くいって成果に結びついた時、確かにそのような心持
ちだったなぁと、かつて顧客のところに飛び込んでいった自分の経験と重なるところも多い。「本物」で「本気」な若手営業マンが「本音」で話せるようになるために必ずや血肉になると確信できた一冊。個人的には文句なし★★★★★つ。
★★★★★ もっと早く読みたかった!
まさに面談で説明をしてしまっていた自分にとって、この本は前職時代に読みたかった!と思う内容でした。
医師に限らず、情報過多の現代は論理的な説明よりも相手に寄り添う姿勢が大切だと思います。
また良好な人間関係を築くための正解が沢山書かれていて、全ての方にとって役立つ本です。
★★★★★ 一冊まる暗記したくなる本
★★★★★ 視点を変えて余裕を持つ
気軽に読んで見ました。
頑張っているのに結果がでない
そんな時一瞬立ち止まって考えるのには
大変良いバイブルとなるのではと思いました。
一時的な結果よりも相手とのコミュニケーションが末長い人間関係と価値を産み出せると実感させられる1冊でした。
★★★★★ 医療現場で活動する方々が医師と 良好な関係を築くために必要な「質問型交渉術」について解説した1冊。
本書は、国内の製薬会社に入社後、プロダクトマネージャーとして大型新薬の上市を手がけ、数々の実績をもつ著者が、医療現場のリアルを通じて培った「生きた交渉術」についてまとめた1冊。
・製薬企業に所属するMRやMSLが医師と有意義な関係を築くために必要なものは、単なる専門知識や、プレゼンテーションスキルではない。
・本当に必要なのは、相手の「本音」に迫る”対話力”であり、”交渉力”である。
・多くの人の勘違いは、相手の気持ちを動かしたり、決断を促すためには「説明」や「説得」が不可欠だと考えている点だ。
・しかし、相手の立場や感情を理解せず、ただ一方的に「説明」するだけでは、むしろ不誠実といえるだろう。
・MRやMSLが医師にできることは、「説明しない勇気」を持つことであり、それに代わる「質問」によるアプローチだ。
・「医師」は、最も手強い交渉相手であることに疑いはない。しかし、だからこそ真摯に向き合い、適切な戦略を持って対話すれば、高い信頼を得られる存在になるのだ。
医師との交渉の成否を分けるのは、テクニックや話し方の巧みさでなく、「相手とどう向き合うか」という姿勢です。本書で紹介している「質問型交渉術」も、単なるスキルの集積ではなく、根底にあるのは、「相手の話を真摯に聴く姿勢」「相手を理解しようとする誠意」「Win-Winを超えた”貢献”の精神」だ。
本書の最後では、著者が現場でたどり着いた「交渉を成功に導く3つの絶対法則」が紹介されています。
著者プロフィール
杉浦敏夫(すぎうら・としお)
1965年、長野市生まれ。名古屋大学工学部合成化学科卒業後、国内の製薬会社に入社。
プロダクトマネージャーとして大型新薬の上市を手がけた後、学術部、プロダクトマーケティング部、臨床開発部、教育研修部の部長職、営業部門では東京支店長などを歴任する。
日本人を対象としたエビデンス構築の必要性に着目し、多くの臨床試験の企画・運営を主導。そのうち代表的な2つの研究の結果は、国際的に権威のある医学専門誌に掲載され、国内の診療ガイドラインにも引用されている。
数多くのトップ・オピニオン・リーダーとの対話を通じて「質問の力」の本質に触れ、営業力強化の分野で著名な「質問型営業®」開発者・青木毅氏に師事。
現在は、第一線で活躍する営業職やマネージャーを支援する取り組みに注力している。趣味はカメラ、ソフトボール、ゴルフ、温泉旅行。
人気PodCast番組『青木毅の質問型営業』に著者として出演(第540回, 2025年9月19日配信)。
