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【説明しない勇気93】セミナー開催・エビデンス創出を成功に導く「4P視点×質問型交渉術」!単なる「協力者」からの脱却のために

集客できない講演会・セミナー、進まない症例登録……単なる情報提供の限界を感じていませんか?

製薬会社のMRやMSL、MA担当者の皆さん、

そしてチームの成果と育成を担うマネージャー・リーダーの皆さん。

日々の活動の中で、次のような「手詰まり感」や壁に

ぶつかったことはないでしょうか。

 

「セミナーの案内状を手渡してお願いしても、

『当日の予定を見ておくよ』と流され、当日の参加者が集まらない」

 

「臨床試験の協力を医師に依頼し、『前向きに考える』と言われたものの、

 一向に症例登録が進まない」

 

「最新のエビデンスやガイドラインをどれほど熱心に説明しても、

 最後は『検討しておく』で終わってしまう」

 

どれほど優れた製品やエビデンスが手元にあり、

流暢なプレゼンスキルで情報を届けても、

相手の心が動かなければ成果にはつながりません。

 

私自身、製薬会社の現場や本社でのマネジメント、

大規模臨床試験の運営に携わっていた頃、

一回限りのイベント集客や症例登録の停滞に頭を抱え、

冷や汗をかいた経験が何度もあります。

 

当時は「医師の熱意が足りないのではないか」と

相手のせいにしてしまいそうになりましたが、

それは大きな間違いでした。

うまくいかない根本的な原因は、担当者の営業力不足ではなく、

活動全体を捉える「マーケティング視点」の欠如にあります。

今回は、単なるイベントや作業として

処理されがちな活動を成果へと変え、

医師から「医療の共創者」として選ばれるための

戦略と思考法をお伝えします。

 

 

 

イベントや作業ではない!マーケティングの「4P」で紐解く成功のメカニズム

製品を売り込むのではなく「自然と選ばれる仕組み」を作ること——

それこそがマーケティングの本質です。

この考え方は、日々のディテーリングだけでなく、

「講演会・セミナーの企画」や「臨床試験の推進」といった

すべての活動に共通します。

 

無理に呼び込んだり頼み込んだりするのではなく、

医師が

「自ら参加したい」

「自ら症例を登録したい」

と感じる仕組みを、マーケティング・ミックス(4P)

の視点で設計し直すことが解決の第一歩です。

 

1. 講演会・セミナーを「4P」で再設計する

講演会やセミナーの集客に苦戦する理由は、

内容が臨床現場のニーズから浮いているか、

参加する必然性が感じられないからです。

 

  • Program(演題・構成): 臨床現場の課題に直結し、医師が「明日からの診療に持ち帰れる知見」が得られるか。
  • Price(対価・負担): 診療後の疲労や時間を差し出すコストを上回る「参加価値(認定単位や難治例の解決策)」を提示できているか。
  • Place(開催環境): 対面、オンライン、ハイブリッドなど、対象医師の利便性を最優先にした形式か。
  • Promotion(案内・PR): 案内状をただ配るのではなく、テーマの臨床的意義を伝えるストーリー性のある案内ができているか。
2. 臨床試験を「4P」で再設計する

臨床試験は単なるデータ収集の場ではなく、

製品価値を社会に示す「マーケティングの起点」です。

症例登録が停滞する最大の原因は、

研究者の「あれもこれも検証したい」という

「欲張りすぎ」にあります。

 

  • Protocol(プロトコール):

 不要な評価項目を削ぎ落とし、日常診療の中で完結できるシンプルな設計になっているか。

 

  • Price(費用・予算): 

実施施設や医師への適正な研究費、患者さんの負担軽減策が最適化されているか。

 

  • Place(実施体制): 

医師やスタッフの手間を最小限に抑えるサポート体制が整っているか。

 

  • Promotion(推進・情報発信): 

登録促進のための勉強会や情報発信など、多角的なアプローチが行われているか。

 

講演会も臨床試験も、欲張りすぎた複雑さを捨て、

4Pの観点から相手の「心理的・物理的ハードル」を

極限まで下げることが、成功への絶対条件なのです。

 

 

 

一方的な説明を捨て、ハードルを聞き出す。「三方よし」を創る質問型交渉術

どれほど素晴らしい4Pの仕組みを整えても、

最終的に講演会への参加や臨床試験への協力を決めるのは

目の前の医師です。

 

ここで多くのMRやMSLが陥る失敗が、

資料を広げて一方的に「説明(説得)」してしまうことです。

「この講演会は素晴らしいです!」

「この試験は学術的に価値があります!」

とアピールすればするほど、医師は

「時間を取られそうだ」

「手間がかかりそうだ」

と警戒心を強めます。

 

必要なのは、説明を一旦ストップし、

相手が躊躇している本当の理由や臨床上の悩みを引き出す

「質問型交渉術」への転換です。

 

「エビデンスに基づく医療(EBM)」とは、

①最新の科学的根拠、②医療者の臨床経験、③患者の価値観、

の3つが統合されて初めて完成します。

質問型のアプローチによって医師の臨床経験や患者像を聞き出し、

そこに科学的根拠をフィットさせることで、

「顧客(医師)・企業・社会(患者)」のすべてにとって価値がある

「三方よし」のコミュニケーションが実現するのです。

 

 

 

医療の未来を動かすのは現場のあなた。科学と対話で「共創者」へと進化しよう

私たちが日々の活動で追い求めるべき真のゴールは、

単なる自社の目標達成や市場シェアの拡大ではありません。

私たちが届ける情報やエビデンスの先には、

常に「一人ひとりの患者さんの未来」が存在しています。

 

  1. 講演会・セミナーや臨床試験を単なる作業と捉えず、「4P」の視点で自然と人が集まる仕組みとして設計する
  2. 一方的な説明(プレゼン)を捨て、質問型交渉術で医師の悩みや参入ハードルを丁寧にヒアリングする
  3. EBMの本質を理解し、「医師・企業・患者」の三方が満たされる価値を現場から創出する

1980〜1990年代の世界的臨床試験が

医療のパラダイムを変えたように、

現在はリアルワールドエビデンスや個別化医療といった

新たな時代へと進化しています。

しかし、どれほどテクノロジーやデータが進化しても、

論文が勝手に一人歩きして臨床現場を変えることはありません。

 

 

AIやデジタルツールを駆使しながら、

医師と誠実な科学的対話を重ね、

エビデンスを現場の「血肉」へと変えていく存在——

それこそが、現場に立つMR、MSL、MAの皆さんなのです。

 

 

「この情報が役に立った」

「この薬で助かった患者さんがいた」

と医師から言われた瞬間こそ、

私たちの活動の真の到達点です。

 

 

明日からの訪問や面談に向けて、まずは

「今日お会いする先生は、臨床現場でどんな悩みを抱えているのだろうか?」

と、相手の立場に立った問いを自分に投げかけることから

始めてみませんか? 

 

 

あなたの問いかけの質の変化が、

医師からの深い信頼を生み出し、

医療の未来を確実に切り拓いていくはずです。

 

 

コンプライアンスを完全に遵守しながら、

医師から「あなたと話すと新たな気づきがある」と

絶対的な信頼を寄せられるための

「質問型トークスクリプトの作成法」や、

チーム全体の戦略的対話力を底上げする

実践的な方法について、

さらに深い学びを始めてみませんか?

 

 

 

プロフィール

杉浦敏夫(すぎうら・としお)

1965年、長野市生まれ。名古屋大学工学部卒業後、国内の製薬会社に入社。

プロダクトマネージャーとして大型新薬の上市を手がけた後、学術部、プロダクトマーケティング部、臨床開発部、教育研修部の部長、営業部門では東京支店長などを歴任する。

日本人を対象としたエビデンス構築の必要性に着目し、多くの臨床試験の企画・運営を主導。そのうち代表的な2つの研究の結果は、国際的に権威のある医学専門誌に掲載され、国内の診療ガイドラインにも引用されている。

数多くのトップ・オピニオン・リーダーとの対話を通じて「質問の力」の本質に触れ、営業力強化の分野で著名な「質問型営業®」開発者・青木毅氏に師事。

現在は、第一線で活躍する営業職やマネージャーを支援する取り組みに注力している。趣味はカメラ、ソフトボール、ゴルフ、温泉旅行。

人気PodCast番組『青木毅の質問型営業』に著者として出演(第540回, 2025年9月19日配信)。

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